もののけ姫。

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赤ジシにまたがって、黒い呪いのアザを腕にもち
青い衣を着た青年アシタカと、
白い犬神モロを母にもつ山犬の姫サン。
金色の獣の姿をしたシシ神の首を返そうとする。
もしかしたら、
黒はタタラ場の鉄の色、
赤は唐傘連の色、
白はモロだけでなく乙事主を含めたもののけたち、
かもしれないけど。
陰陽五行説。
赤は、南・夏・火。
黒は、北・冬・水。
青は、東・春・植物。
白は、西・秋・金属。
黄は、中央とそれぞれの季節の中間と土。
五行の色。
色の意味との相対関係は厳密でないかもしれないけど。
でも祟り神から吹き出てるものは鉄つぶてを受けたナゴの守は黒で。
火の傷を受けた乙事主は血の色で赤で。
アシタカの右腕から出てたのは青。
シシ神は(デイダラボッチは青なのに)淀んだ金色っぽい色。
そういえばアシタカに関しては玉の小刀の色も青色。
………こじつけかなー?
でも青い怒り(腕の呪いも小刀でサンがアシタカを傷つけるときも)の場面は
人と森(自然)の狭間で怒り悩むシーンだったりするんだよね。。
そういえば。
ちょうど去年の今ごろ。
迷走して深みにはまった時期にジブリに浸ったとき、
一番響いてこたえたシーンは、
ナウシカが腐海でマスクを外すシーン。
「姫さま笑ろうとる、救かるんじゃ」の言葉だった。
ナウシカのリーダーシップ、まわりの絶対的な揺るぎない信頼。
そしてそれが形成されるまでに必要だろう誠意ある行動の蓄積。
その重さが堪えたけど、今回はもののけ姫の冒頭シーン。
アシタカを「兄さま」と呼ぶカヤは、妻という説もあって。
というのは「セ(夫・兄)」は夫を指すらしく。
そのカヤが、足をとられて転倒した仲間を守ろうと
命を張る覚悟を決め、それを見たアシタカが
祟り神に矢を射ってナゴの守の命を断つ。
自ら身を呈して大切な人間を守ろうとする慈しみの強い心。。
あとサンの毛皮。
夜中に洞窟でアシタカが目覚めるシーンの寝床にある毛皮もそうだけど
なんで山犬が獣の毛皮を身につけてるのか不思議だったんだけど。
今回見て初めて気付いた。
山犬に同化するために毛皮をまとってるんじゃなくて
これまでの戦いの応酬で犠牲になってきた仲間の毛皮なんだろうなって。
その無念と絆を身にまとってるんじゃないかなあと。。
いろんな重い思いがあって
決意や覚悟があって
先に進んでいく。
…んだなあと。
うん。