2005年11月11日

「笑の大学」

「笑の大学」
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なんとか上演公開にこぎつけようと検閲をくぐり抜ける
喜劇作家と、無理難題をふっかけてくる検閲官との攻防。

シェイクスピア作品のパロディなのに、
「戦争中なのだから英国人の劇はけしからん!」と言い、

ラブストーリーなのに、
「接吻のシーンは全てカットせよ!」と言い、

果ては喜劇作家に向かって、
「笑いのシーンなんてけしからん。カットせよ!」と無茶苦茶を言う。


そんなカタブツ検閲官(役所広司)相手に、
奮闘する喜劇作家(稲垣吾郎)の信念の一言。

「僕は喜劇作家です。
 検閲でシーンがカットされるぐらいなら上演されなくてもいい、
 逮捕覚悟で上演する、といった戦い方もありますが、
 これが僕の権力との戦い方なんです。
 無理難題を言われたら、
 それをクリアした上でもっとおもしろくする。
 これが僕のやり方なんです。」

細かい一字一句は忘れたけど、
この姿勢にはとても共感しました。

私もどちらかというと、クライアントの無茶なお願いであっても
逃げずに受け止めたいと思う派です。ホントはもっと賢い人なら、
「今までやってこなかったこと」をやって欲しいと言われたら、
いろいろと制作のコストや苦労を考えたり、スケジュールを考えたり、
今までなぜしなかったのか(できなかったのか)ということを
考えてクライアントにNG出しできるのもしれないのですが。

でも私は、それがクライアントの願いであれば、
ついついかなえたいと思ってしまいます。
幸いクライアント運にとっても恵まれてて
気分や好みでオーダーを出すような気まぐれクライアントには、
会ったことがありません。みんな利益を出すために、
または自分のミッションをクリアするために、
さらにはより良く改善するために真剣そのもの。
私はそういう思いには答えていきたいと思う。

……ただ。
ホントはそういう思いに答えたいのはいいとして、
その上で制作スタッフや運用スタッフに
迷惑をかけないようまわしていける、ところまでいけるといいんですけどね。

今はまだ、心意気が先走っててその辺のケアがちょっとまだまだで。
現場に過干渉だったり、裏取りが不十分だったり、とか。
日々精進していかねば!

………て、もう26だよ。5年目だよ!
そんな悠長な若造気取りでいちゃいかんよ!
やばいなーがんばらにゃ。

ということで、行ったりきたりの熱血な独り言は置いといて、
映画自体は、三谷監督の独特の間とか、
ゴローちゃんの(生まれ持った?)独特の滑稽さとか。
役所広司もオジさん的な「哀愁ある滑稽さ」がすごい出てて。
そういうのが丁寧に織り込まれた感じでステキでした♪
仕事で迷いとか出てきたら、また見ようかなー。

………そういえば、
ゴローちゃんってば、かつては王子様キャラじゃなかったでしたっけ?
そんな記憶がうっすらあるのですが。
気のせい?(笑)

最近ジャニーズの王子様キャラは、どんどん壊れていきますねえ。
やはりギャップ狙いか……。

投稿者 parfum : 02:28

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